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写真:ギャビン・ボンド

ファスベンダーがフェラーリ・チャレンジに挑む初めてのシーズン

アクシデント、興奮、そして勝利を経験したアイルランドの俳優

フェラーリ・チャレンジシリーズでFerrari 488 Challengeのステアリングを握るマイケル・ファスベンダーは、自身にとっての記念すべき初シーズンを迎えています。2016年の秋にフィオラノのコルソピロタでトレーニングを始めたばかりの彼にとって、これは素晴らしい成果です。「レーシングドライバーになることが子供のときからの夢でしたから、フィオラノサーキットを走ることができて最高の気分です」と、彼は述べています。

ファスベンダーは自分でも認めている通り、最初に平凡なミスを犯しています。コーナーに入る速度が速すぎたために出口で速度が落ちたこと、あるいは単純にターンインするのが早すぎたことなどです。問題箇所がある場合は、継続的な取り組みを行いながら、すべてを調和させる方法を学ぶ必要があります。彼は貪欲に学び、2017年のシーズンに備えて懸命に努力しました。

我々は、ファスベンダーが初めてフェラーリ・チャレンジレースに出場したラグナセカのイベントにおいて、彼へのインタビューを試みています。

レーシングドライバーになることを夢見ていたファスベンダー  写真:ギャビン・ボンド
レーシングドライバーになることを夢見ていたファスベンダー  写真:ギャビン・ボンド

走る前は緊張していると話していましたが、急速に進歩しているのは明らかでした。2度目に出場したオンタリオ州モスポートのレースで、彼は表彰台に立っており、「トレーニングのときと同じような感じになり、サーキットを走るときに全てが順調に進み始めました」と話しています。

いくつかのレースを経験したあと、ファスベンダーは自分の弱点に対する取り組みを開始します。テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズでは、スローコーナーからの脱出にも苦労していることに気付くと、「ホイールの向きをできるだけ真っすぐに保ったまま、コーナーから出る必要がありました」とコメントしています。予選ではうまくいかなかったものの、レースが終わるまでに彼はこの点を完璧に克服していました。

ファスベンダーは、今や立派なフェラーリ・レーサーです。 写真:ギャビン・ボンド
ファスベンダーは、今や立派なフェラーリ・レーサーです。 写真:ギャビン・ボンド

分析は冬の時期にまでおよび、彼は自分が速くなっているという自信をつけて、1月に開催された2018年デイトナ・インターナショナル・スピードウェイのイベントに参加しました。そしてその自信が本物であることを証明します。ファスベンダーは初優勝を飾ったのです!2017年のホームステッド-マイアミレースでは先頭を走っていたにもかかわらず、集中力を失ってクラッシュしてしまったことから、このレースにおいてそのときのリベンジを果たしました。「あのときは最後に優勝を逃して2位でのフィニッシュとなってしまいました」と、彼はかつてのレースを振り返ります。

初レースにおける痛恨の結果は、今ではもう過去のことです。彼は、「理解しがたいかもしれませんが、あのような高速で走っていても、実際には非常にリラックスしています。リズムに乗っていて肩の緊張がないとき、それがベストの状態です。力が入りすぎるとラップタイムは落ちます」と話します。

レースのおかげでロードでの走りも改善されました。ずっと先の地平線に目を向け、「そこから自分の運転へと戻ります」。これによって、安全性の高い、よりリラックスした走りが可能になるのです。

フェラーリ・チャレンジシリーズのレースはタイトで厳しい。  写真:ギャビン・ボンド
フェラーリ・チャレンジシリーズのレースはタイトで厳しい。  写真:ギャビン・ボンド

ファスベンダーは、フェラーリのレースの一員であることを誇りに思っており、つぎのようなコメントを残しています。「マラネッロの工場に招待されて、エンツォ・フェラーリ博物館を見学しましたが、本当に特別な場所でした。他のチャレンジ・ドライバーとの仲間意識も気に入っています。そこは社会の各方面で成功を収めた洗練された人々の集団です。正直なところ、競技の水準がこれほど高いとは思っていませんでした。」

俳優から転身したレーサーに次の願い事を尋ねると、「将来的には耐久レースに出場したいと考えています。順調に進歩していくとすれば、それが目標です」と答えたうえで、

「全ての条件が同じであるとした場合、今だったら俳優よりもおそらくレースを選びます。それほどレースを楽しんでいます。17歳のときに俳優を始めていますので、俳優歴は23年です。レースも23年間できたら本当にうれしいですね...」と続けています。

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