情熱

美しいフランスを巡るフェラーリ

美しいフランスを巡るフェラーリ

毎年開催されるFrance Tour Autoは、数百台におよぶクラシック・カーや大多数の現行フェラーリ・モデルが公道で競い合うのを見ることができるまたとない機会です。例年にはない特別な配慮を必要とするも、その甲斐あって大成功を収めました。

フランスの広々とした田園地方で車を走らせたことのある人なら、ガラスのように滑らかな路面を走る無上の喜びに誰しもが賛同するでしょう。殊に、5日間のラリーのために定められた、パリ中心部から「南」フランスまでの長いルートをフェラーリのクラシック・モデル、あるいはパワフルな現代のモデルで走ることを想像してみてください。年に1度開催される「France Tour Auto」に参加することがどのようなことであるかお分かりいただけるです。

先週の月曜日、パリのグラン・パレでプレゼンテーションが行われると、その後、フランスの曲がりくねった道を5日間で走破するという過酷なレースが展開され、土曜日、参加した約300台の車は、マルセイユとトゥーロンの間のル・カステレ村近くにある有名なサーキット「ポール・リカール・サーキット」に到達しました。クレモン・フェランやリモージュ、トゥールーズといった街で夜通しピット・ストップを取りながら繰り広げられるこの壮大なイベントは、これまで愛されてきた素晴らしいクラシック・モデルのための移動展示のようなものであるとともに、フェラーリのほぼすべての現行モデルを沿道の大観衆に披露する場でもあります。現行モデルについては、並行して行われるFerrari West Europe主催のイベント「Ferrari Tribute to Tour Auto」にも参加します。

このラリーの総走行距離は約2,000 kmに及び、1日あたりの平均走行時間は約12時間、距離にして約400 kmです。沿道にはフェラーリの素晴らしいクラシック・モデルの数々を一目見ようと数千人のファンが駆け付けました。出走したのは、1963年の250 GT Lusso、1957年の250 GT Boano、1962年の250 GT Berlinetta、さらには1977年の308 Gr IV Facettiや、1976年から1982年までの308 Michelotto全モデルです。

『モータースポーツ』誌の編集者ジュリアン・ ディエスは、幸運にもF8 Tributoで参加する機会を得ました。「Tour Autoは、私にとって特別なイベントです。芸術作品とも呼ぶべき名車の路上を走る姿を見ることができたというのは、このきわめて特別な年の魅惑的な幕間のようです」と、彼は熱く語ります。さらに、F8 Tributoでの自らの忘れがたい体験を述べたうえで、5日間にわたるその過酷な走行は、彼を疲労困憊させたが、自身に大きな幸福感を与えてくれるものでもあったと認めています。

「芸術作品とも呼ぶべき名車の路上を走る姿を見ることができたというのは、このきわめて特別な年の魅惑的な幕間のようです」と、『モータースポーツ』誌の編集者ジュリアン・ ディエスは語ります。
「芸術作品とも呼ぶべき名車の路上を走る姿を見ることができたというのは、このきわめて特別な年の魅惑的な幕間のようです」と、『モータースポーツ』誌の編集者ジュリアン・ ディエスは語ります。

今回スポーツ界から参加した著名人の中には、フランスのスキー・チャンピオンである、サシャ・テオカリスも含まれていました。「Tour Autoは、フランスで最も美しい道を楽しむことのできる、めったにない機会です」と、彼は情熱的に語ったうえで、「コースの沿道、街への入り口、環状交差点には、詰めかけた熱狂的な人々の笑顔が溢れていました。もちろん私もイベントの間は終始笑顔でした」と続けています。

彼は、グラン・パレで数多くのさまざまなモデルが紹介された際、それらを間近に目にすることのできるチャンスを大いに楽しみました。そのうえで、「1年の間に、路上やサーキットでこれほど素晴らしい車を目にすることのできる機会というのはめったにありません。Tour Autoは、さらにそういった車が競い合って走る様子を見られるという、信じ難い機会を与えてくれます。グラン・パレで味わった雰囲気は、私の思い出の中でも最高の一つになりました」と話しています。

無理もありません。出走した現行モデルには、488 PistaとPista spider(3台)に加え、F8 Tributo、599 GTB、そして458 Italiaが含まれていたからです。さらには、Portofino(3台)、California(2台)、F8 Spider(2台)、812 Superfast(3台)のほか、F12 Berlinetta(2台)も参加しました。

Ferrari West Europeのリージョナル・マネージャを務めるアンドレア・モデナは、嬉しそうに次のように断言しています。「フェラーリにとって、Tour Autoは、Mille MigliaやTarga Florioと同じくらいの、毎年見逃すことのできないイベントです。個人的に、この3つの歴史的なイベントには、私たちの過去、現在、未来をつなぐ自動車への情熱が最大限に表れていると考えています。そしてそれらはフェラーリのレースの歴史における特別な1章です」。

困難に満ちた年であるにもかかわらず開催に漕ぎ着けたことで、今年のイベントはいちだんと高く評価されました。「2020年という、例年とはまったく異なるこの年にイベントを開催してくださったことに対し、Peter AutoとTour Autoチームの皆さんに感謝を捧げます。ご苦労はあったでしょうが、万全の安全対策で大成功に導いてくださいました」と、モデナは述べています。

美しい城を背にして地域ごとに変化していく田舎の風景というのは、自動車ファンにとってこれ以上望むべくもないほどフェラーリを魅力的に見せる舞台です。一種の自動車版「ツール・ド・フランス」と言えるでしょう。

Ferrari