情熱

写真: ファブリッツィオ・ジラルディ

インスピレーションを引き出す

フェラーリの新しい「Centro Stile」は、未来のドリームカーに関してイマジネーションを湧き上がらせる場所

ゴードン・ソルリーニ

情熱、イマジネーション、願望・・・、これらはフェラーリのデザイナーたちが世界で最も美しい夢の1台を設計する際、彼らを刺激する要素となります。今般、マラネッロに新しい「Centro Stile」が完成したことで、彼らは自身の仕事をこれまでよりも容易に行うことができるようになりました。昨年9月に竣工したこの新しいデザイン・センターは、未来のフェラーリ・モデルが今まさに具現化されている場所です。フェラーリ・ファクトリーの中心、ヴィアーレ・エンツォ・フェラーリに位置するこの施設では、1つの壮観な屋根の下で、マラネッロのデザインに関する活動がすべて行われます。シャシーのモデル・ワークショップ、テーラーメイド・エリア、さらにはアトリエなども含まれており、現在、デザイナーと自動車エンジニアが100名以上この場所で勤務しています。

デザイン・センターの明るいテラスは、自然光の下で新型モデルを眺めるには完璧な場所です。 写真: ファブリッツィオ・ジラルディ
デザイン・センターの明るいテラスは、自然光の下で新型モデルを眺めるには完璧な場所です。 写真: ファブリッツィオ・ジラルディ

フェラーリの社員食堂の向い側に立てられた、人目を捉えるこの建築物は、(それ自体がマルコ・ヴィスコンティのデザインした建築上の宝石です)前衛的な4階建ての建物であり、5,000㎡の「コンパクトな彫刻作品」であると言えます。全体を「ダブル・スキン」で包み込んだ構造になっていて、その表面を構成しているのは、ガラスとアルミニウムを用いた3,000個以上の三角形モジュールです。建物の外側には跳ね馬のロゴが大きくあしらわれています。

 

フラビオ・マンツォーニの指揮するフェラーリのデザイン・チームが、自らの指揮によってこの建築プロジェクトを進める中、設計については、ダヴィデ・パドアの率いるDesign International of London(デザイン・インターナショナル・オブ・ロンドン)が、プランニングとエンジニアリングを専門とするボローニャのスタジオと共同で行いました。建物のエクステリアは、フェラーリのスポーツカーを連想させるダイナミックなラインに仕上げられていて、凹凸の組み合わせが人目を引きます。

新「Centro Stile」の玄関ホールにある 'Piloti Ferrari' 488 Pista が訪問客や従業員を迎えます。 写真: ファブリッツィオ・ジラルディ
新「Centro Stile」の玄関ホールにある 'Piloti Ferrari' 488 Pista が訪問客や従業員を迎えます。 写真: ファブリッツィオ・ジラルディ

特に注目されているのはModelleriaです。 ここでは、手作業での緻密な仕上げ作業に先立ち、熟練の職人たちがデジタル制御のフライス盤を駆使してフルスケール・モデルの造形を行っています。

テーラーメイド・エリアおよびアトリエでは、カスタマイズのための多彩なオプションをお客様に紹介します。カラーパレットには、ボディ・カラーだけも20種類以上が用意されています。アトリエに訪れたお客様は、ホイール・リムとブレーキ・キャリパーのスタイルやカラーリングに加え、カーボン・ファイバー製のボディ・パーツなどを選択することもできます。

お客様が自らの車両をカスタマイズする新テーラーメイド・エリアに展示された Ferrari Monza SP1 写真: ファブリッツィオ・ジラルディ
お客様が自らの車両をカスタマイズする新テーラーメイド・エリアに展示された Ferrari Monza SP1 写真: ファブリッツィオ・ジラルディ

多彩な組み合わせが用意されている、ファブリック、レザー、ウッドの最高級素材については、「パーソナル・デザイナー」がそれらの選び方をお客様にアドバイスします。こうしたすべてのプロセスによって、個々の車両は、まさに唯一無二の1台へと仕立て上げられていきます。お客様の要望を理解したら、パーソナル・デザイナーは、完成車両のバーチャル・プレビューをその場で披露します。テーラーメイド・エリアには、シートのカラーとトリムに関する専用スペースも設けられていて、お客様は、そこで素材の選択やマッチングを行うことができます。豪華なカシミヤから流行のデニム、さらには革新的なハイテク素材であるカーボン・ファイバーまでと、用意されている素材は多種多様です。

 

カスタマイズのためのこうしたオプションによって、お客様は、これまでの自動車にはまったく例がないほどのエクスクルーシビティー(特別性)を手に入れることができます。かつてないほどの容易さと快適さが封じ込められたCentro Stile。そこは、フェラーリのデザイナーがお客様と一緒に跳ね馬の情熱を余すところなく体験する場所です。

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